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ホームの中の特集の中の特集2011秋「宇佐のビッグな最新情報~文化の秋、観光の秋・双葉山生誕100周年・電動自転車」

宇佐観光の最新情報

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文化の秋、観光の秋

文化の観光化 観光の文化化

秋は観光と文化の季節です。宇佐でも多くの魅力的な文化イベントが計画されています。各行事は【旬のトピックス】【お知らせ】【イベント情報】で詳しく紹介しますが、これからの文化行政は多くのファンを得るために観光化が必要であり、観光行政は人々の本物指向に応えるために文化化されるべきと思います。

文化財保存修復現場の公開 昨年は八坂神社

 "文化の観光化 観光の文化化"のコンセプトで始められたのが、昨年10月に実施した宇佐神宮境内にある八坂神社の檜皮葺屋根修復現場の公開でした。上宮本殿の特別拝観や呉橋開放などのサービスを行ったために大きな話題となり、県内外から約1500名のお客様が見学・参拝されました。また、約1時間を要する広い境内の史跡めぐりでは研修を積んだ宇佐市観光ガイドがご案内をしたため、宇佐神宮の歴史や自然に関する理解が深まって参拝者から好評をいただきました。

 従来、文化財の修復工事現場は文化財保護や安全性確保等の観点から、関係者以外の立ち入りを禁止して実施していました。しかし、文化財の修復現場は、解体された文化財が新たな材料と職人の伝統的技術によって再生されることから、文化財学習上できわめて貴重であります。文化財が国民共有の財産であることを考慮すれば、保護や安全性に配慮しつつ、文化財再生ライブを公開することこそ大切だと思います。

今年は春日神社

今年は国宝本殿の西脇にある春日神社の檜皮葺屋根修復現場の公開を行います。
宇佐神宮上宮の第一之御殿には応神天皇の神霊とされる八幡神が鎮座しており、その西側の脇には春日神社が建てられています。春日の神は奈良の春日大社から分霊されたもので、藤原氏が崇敬しており、天児屋根命(あめのこやねのみこと)、比売神等を祭神としています。八幡神が現在地に鎮座した725年頃は、藤原氏が権勢をふるった時代でした。
 また、神武東遷神話に宇佐に立ち寄った天皇の一行を莵狭津彦、莵狭津媛がもてなし、天皇がお伴の天児屋根命と莵狭津媛を結婚させたことなどが『記紀』に記されています。このようなことから、春日神社が第一之御殿の脇殿として祭られたと考えられます。

檜皮葺屋根修復現場

春日神社の屋根修復現場での見学は、高さ約3mの足場に登っていただきます。そして、屋根上にヒノキの皮を並べながら竹釘を打ち込んでいく作業を実見していただきます。職人が多くの竹釘を一気にほうばり、口から一本ずつ出しては打ち込み、打ち込んでは口から出すという作業を目にも止まらぬ速さでかつリズミカルに行います。それは伝統技能を修得した匠の技であり、見る者に感動を与えます。修復現場では作業を見るだけでなく職人から直接説明を聞くこともできます。

桧皮葺屋根が群在する歴史的景観

神社建築の象徴ともいえる桧皮葺屋根は、職人・材料・経費などの問題から年々減少しており、それが群在する宇佐神宮の神苑は歴史的・宗教的景観として貴重です。宇佐神宮参拝の折には桧皮葺屋根の建物群が紅葉の森と調和する神々しい景観を堪能していただきたいと思います。
 また、屋根修復工事の見学のほか、宇佐神宮神職による国宝本殿の特別拝観と観光ガイドによる史跡宇佐神宮境内の"おもてなし案内"もご期待下さい。